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「藍」
「何?」
「運命って感じたことある?」
「は?」
「運命だよ、運命!」
「何の運命だよ」

運命、運命、言われても姉の言っている運命がわからなかった。姉のことだから私が考えている運命と少し違うことだけはわかった。

「だから、好きな人ができたときとかに、これって運命? って運命のことだよ」
「何? 私この人と出会う運命だったのね、の運命?」
「そう、そんな感じ!」

自分で言っといてなんだが、どんな感じだよって思ってしまった。姉の言っている運命、いや運命とかではなく……姉は今から恋の話を始めようとしているのだ。

きっと恋人と何かあったのだろう。いや、恋人がいたか?
一ヶ月前に別れたはず……姉のことだ、既に新しい恋人ができているのだろう。
最近、姉の話を左耳から右耳へ流して聞いていたので話の内容は全く覚えていない。その内容にのろけ話が含まれていたに違いない。
しかし、それを聞いていないことによって私が困ることなどないので問題はない。きっと姉も今まで自分に話してきたことは覚えていないのだから。



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