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「頭、湧いたとでも思ってる?」
「夢でも見たんじゃない?」
「夢だといいんだけどな」

 詠次は拗ねたような表情を見せると、再び視線を外に移す。

「神様が俺に告げたことは必ず現実に起こる。近い未来に起こることを時々神様が俺に耳打ちするんだ」
「時々?」
「内容は色々なんだ。日常的なことから非日常的なこと。人間でも予測できることだったり、人知を超えていることだったり……それこそ神様の気分で俺に告げてくる」


 朝香は詠次の話を信じようと思ったわけではないが話だけは聞こうと耳を傾けていた。信じがたい話をしている詠次の表情や声色が真剣だったからだ。
 神様が詠次に告げる。それは詠次の妄想に過ぎないだろう。詠次が神様を信じているとか、妄想をするとか本人の勝手であって誰も文句は言わない。詠次がそういった思考を持っているから朝香は不思議な印象を持ったのかもしれない。


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