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神様がぼくに告げた


「明日、死ぬみたいなんだ」
「は?」

 放課後の教室で片岡朝香が日誌を書いていると、同じ日直の木月詠次が唐突に言い始めた。朝香は日誌を書く手を止めて詠次を見た。詠次は真っ直ぐに窓の外を見つめている。

 中学のときに出会ってから四年以上が経っても朝香は詠次の性格を理解できなかった。初めて視界に入ったときから詠次は周囲から浮いているように朝香には見えていた。
 普通に笑って、普通にクラスメイトと会話をしている詠次を見ても、どことなく周りと違うように見えたのだ。詠次はいつも遠くを見ている。そこにいるのにいないようだ。朝香が持った詠次への印象は今でも変わらなかった。
 そんな詠次が理解しがたい発言をするのは初めてではない。

「どういうこと?」
「そのままの意味。明日、死ぬんだよ」
「意味わからない」
「神様が俺に告げたんだよ」
「神様?」

 朝香が怪訝な表情で詠次を見つめていると、窓の外を見つめていた詠次が朝香に視線を移す。真っ直ぐな瞳が朝香を捉える。


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